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『痛…いたいよ……!』
もう立って走ることは出来そうにない。
恐怖で涙がこぼれ落ちる。
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない
最後の力をふりしぼり、悲鳴をあげる体を動かし、逃げることを試みる。
「だからさ、無駄だってば。」
銃口が向けられ、私はその場で静止した。
その行為は生きることを諦めたも同然。
フッと笑って、私は目を閉じた。
「ほぉ…。そのいさぎよさをかって、楽に逝かせてやるよ。」
色々なことが走馬灯の様に脳裏を駆け巡る。
終わる………私は、ここで死ぬんだ…………
カチッとリボルバーの回る音がし、終わりを告げる。
「じゃあね、お姫様。」
銃声、火薬の臭い…そして、体中に電気が流れるような衝撃が走った。
あ…名前くらい、訊いときゃよかったな…。
最後の最後にどうでもいいことを考えながら、私は意識を手離した。
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