Opening

11/20
前へ
/617ページ
次へ
「へ、へぇ、面白そうじゃねぇか……」 少年は冗談半分に言った。 が、小柄な少年には面白くないのか、合成音声の主に向かって叫んだ。 「ゲームをやれ!? ふざけないで下さい! あなた僕達に何をしました!? これは明らかに犯罪ですよ! 今すぐ帰して下さい!」 『今すぐは無理だ。このゲームを完全クリアした時、君達は解放される』 今度は少年が問い掛ける。 「嫌と言ったら?」 『拒否、又は途中放棄した場合、死んで貰う』 「死ぬ? 殺すのか? どうやって?」 『それは今は答えられぬ』 「ハハ、姿も見せない奴にそんな度胸あるのかよ! やれるもんならやってみやがれ!」 『それは拒否と受け取ってよいか?』 慌てて小柄な少年は口を挟む。 「ま、待って! 殺さないで! ゲームを……ゲームをするだけで家に帰して貰えるのですか!?」 『するだけではなく、完全クリアしたらだ』 「わかりました……やります」
/617ページ

最初のコメントを投稿しよう!

179人が本棚に入れています
本棚に追加