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「へ、へぇ、面白そうじゃねぇか……」
少年は冗談半分に言った。
が、小柄な少年には面白くないのか、合成音声の主に向かって叫んだ。
「ゲームをやれ!? ふざけないで下さい! あなた僕達に何をしました!?
これは明らかに犯罪ですよ! 今すぐ帰して下さい!」
『今すぐは無理だ。このゲームを完全クリアした時、君達は解放される』
今度は少年が問い掛ける。
「嫌と言ったら?」
『拒否、又は途中放棄した場合、死んで貰う』
「死ぬ? 殺すのか? どうやって?」
『それは今は答えられぬ』
「ハハ、姿も見せない奴にそんな度胸あるのかよ! やれるもんならやってみやがれ!」
『それは拒否と受け取ってよいか?』
慌てて小柄な少年は口を挟む。
「ま、待って! 殺さないで! ゲームを……ゲームをするだけで家に帰して貰えるのですか!?」
『するだけではなく、完全クリアしたらだ』
「わかりました……やります」
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