Opening

17/20
前へ
/617ページ
次へ
不思議そうに小柄な少年が尋ねる。 「二人は顔見知り?」 「いいや、俺はこいつ知らないぜ。まぁとにかく俺がプレイヤーに決定だ」 すかさず小柄な少年は手を挙げた。 「じ、じゃあ僕はフリーマンになります!」 「だ、ダメだな」 まるで用意していたかのように、大柄な少年は却下した。 「な、何故です!?」 「き、君は家に帰りたがっていた。も、もうそのまま二度とここには帰って来ない気がするんだな……」 小柄な少年は、小さく「え」と声を漏らす。 「そ、そしたら交代できなくなり、残されたおれ達二人は死ぬ事になる……」 「そ、そんな」 「あ、あるいは、け、警察に通報するかもな……。そ、そしたら当然この部屋に、部外者が入って来てやはり死ぬ。き、君は自分さえ助かれば、い、いいと思ってるんだな……」 「や、止めてよ! 僕は……僕はそんな……卑怯者じゃ……」
/617ページ

最初のコメントを投稿しよう!

179人が本棚に入れています
本棚に追加