経緯

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この世界の名は、「リルアチュア」。 科学技術は然程高くないが、文化レベルは高い。 科学の代わりに「魔法」が発達し、魔物や魔族が人間の敵として平然と存在する。 惑星は一つ、太陽と月は二つ。 星座は流石にまったく違うため、正直よくわからない。 大陸は大きく4つ。 人が住み、2つの大国が勢力を二分する緑豊かな「リールゼン」。 氷に閉ざされた、魔物も人も住みにくい「フィラアクア」。 岩と火山に覆われた、その昔神に見捨てられたと言う「クイテッド」。 そして魔族と魔物の領域、忘れられた土地「グリーザム」。 リールゼンを二分する国はどちらも専制君主制。 片方は「アイリール」で、土地を治めるのは「国王」。 もう片方は「ハーゼン」で、こちらは「皇帝」。 若干ハーゼンの方が領土は大きいが、力としてはほぼ均等。 両者の関係は良好で、人間同士の戦争は起こりそうにない。 それよりも問題はグリーザムからの魔族の進攻……侵略と魔物の被害で、各国ともにギルドを奨励し治安維持に努めている。 ギルドは無数にあるが、公的なものは両国合わせて2つのみ。 アイリールの「黄昏」と、ハーゼンの「暁」。 公式ギルドの権限は強く、ギルドマスターはもちろん、各ギルドの「XXX」(トリプルエックス)ランク保持者は緊急時に於いては国王や皇帝にも匹敵する権力を有する。 勿論、そういう権力を乱用する輩がマスターやXXXランクになることはなく、実力もさることながら、人格に関しても厳しく審査される。 そもそもギルドのランクはただ強ければ上がるモノではなく、試験に通らなければ得られない。 一番下はFランク。 そこからアルファベット順にE、D、C、B、A、AAA、S、SSS、X、XXXとなる。 また、公設ギルドに入るには私設ギルドで最低でもAランク程度の実力が必要であり、私設ギルドランクと公的ギルドランクは指針に違いがある。 例えば私設ギルドでXランクでも、公的ギルドではAランク止まりだったり、基本的に私設ギルドの方が緩いのだ。 また、私設ギルドでXXXのランクを認定することは出来ず、私設ギルドの場合Xが最高ランク。 ギルドにある依頼のランクは私設も公設も一律に設定されていて、私設ギルドの場合、高ランクの依頼をこなせればランクを認めることが多い。 なので。 「………思ったよりも弱かったな」 このようにいとも簡単に、Xランクのギルドカードをもらえたりする。
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