経緯

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大体にして、最短で何年か知らないが、使い魔召喚の授業があるまで学園に通えればいいのだ。 それまで保てば、なんでもいい。 ……うん、誤魔化すの面倒にならないように気を付けよ。 入学式は1週間後らしい。 申込みは今日が締切で、ギリギリだった。 1週間でやることは幾らでもある。 入学の準備に教科書なんかは買い揃えないといけないし、まだまだこの世界の常識を探る必要もある。 全寮制とは言え帰宅のタイミングは流石にあるだろうから、適当な「家」も要る。 公設ギルドの高ランク者も出来れば「見て」おきたいし、可能ならちょっかいかけて「遊んで」みたい。 思えば、俺はまともに学校に行った記憶があまりない。 俺の人生は割と特殊なので、通ったことがないわけではない。 が、一般的な数学やら国語やらしかやらない学校だったため面白くもなんともなく、サボってばかりであまり行ってなかった。 挙げ句、途中で放り投げたし。 しかし今回は異世界の「魔法学校」。 知らないことだらけで面白いに違いない。 ……果たして、俺に魔法が使えるかは疑問だが。 そもそも、この世界の人間じゃない俺に魔力はあるのか。 別に魔法が使えずとも俺には「似たような」力はあるのでどうにでもなるが、その辺も調べてみることにする。 次々と「1週間でやること」を脳内でリストに挙げながら、さっきとは違う意味でちょっと笑う。 ―――――うん。 なかなか、楽しくなってきた。 そして俺は、完成した「1週間でやることリスト」を消化すべく、行動を開始する。
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