322人が本棚に入れています
本棚に追加
その頃、なのは・フェイト・はやての3人は聖王教会に来ていた
聖王教会の騎士カリム、そしてクロノ・ハラオウン提督に呼び出されたからである
それぞれが顔見知りで仲もいいのだが室内の空気は異様に重い
はやて
「これは…どう読み取ってもただごとやないで」
はやてが見ているのはカリムのレアスキル、『プロフェーティン・シュリフテン』によって現れた予言の一部だった
『世界の法が崩れ去る時が来る。大地にそびえる司法の塔は内側より焼き尽くされ、大いなる海に浮かぶ司法の島もまた同じ。眩い光の中の小さな闇が全てを喰らい尽くすであろう』
カリムが読み上げた予言は不吉極まりないものだった
カリム
「もちろんこの訳が間違っているかもしれないけれどあなた達には知らせた方がいいと思って」
この予言は古代ベルカ語で記される為カリムがそれを翻訳しているのだ
クロノ
「『大地にそびえる司法の塔』と『大いなる海に浮かぶ司法の島』これは管理局の地上本部と本局だろうな」
なのは
「うん、それが内側から焼き尽くされる…」
フェイト
「内部の人間による…クーデター?」
クロノ、なのは、フェイトは予言をストレートに解釈しこの推理にたどりついた
しかしそれをはやてが遮る
はやて
「いや、カリムの予言はそんな単純に読み解けるものやない。いつももっと難解やんか」
JS事件の時はもう少し遠まわしな表現の予言だった
ゆえにはやてはこの推理が間違っていると考えたのだ
カリム
「未来は不確かなもの…だから予言も当然あやふやなものになりやすい。でもかなりの高確率で未来が決まっていたら?」
クロノ
「…予言もより確かでわかりやすいものになる可能性は否定できないな」
はやて
「つまり、すでにクーデターの準備が整っていて…それが成功する可能性が高いということ…」
クロノ
「クーデターかはまだわからないがな」
そしてカリムは悩むはやて達に声をかける
カリム
「問題は予言の最後の部分、『眩い光の中の闇が全てを喰らい尽くすであろう』よ」
はやて
「眩い光…なんのことや?そこに原因があるんやろ?」
はやての疑問にカリムとクロノは何も答えずただはやて達3人を見つめている
なのは
「え…もしかして…私達なの?」
なのはの言葉にカリムは静かに頷いた
カリム
「この予言が出たのはね、六課が再結成した日なのよ」
最初のコメントを投稿しよう!