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その早すぎる時間は、外を走る車を目で追えないほど高速にし、歩いたつもりが、瞬間移動のように俺を移動させる。
この力を使いこなせば、大丈夫だ。しかし、これでは自分を守るだけだ。取り敢えず、台所の包丁を手に取り、ソーティングが始まった。
同時に携帯が鳴り響く。
『敵が接近中』
画面に写し出される赤い点が敵なのか。
一本違う道路で、2つの赤い点が衝突したと思うと、1つが消えた。
死んだんだろう。
非現実の出来事を、当たり前のように想像し、当たり前に受け止める。
殺される前に殺す。
父に並ぶんだ。
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