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ほんの少しの好奇心が少女を動かしていた。
主人(アルジ)を失った城に足を踏み入れた。
激しい攻防を繰り広げた跡は、雑草が絡まり余計に古さを感じさせていた。
一歩足を踏み出す毎に、砂ぼこりが巻き上がる。
巻き上がる砂ぼこりに光が辺り、キラキラと輝いて見える。
「!!!」
その砂ぼこりの中に、人影を見たような気がして少女は自分の目をこすった。
『………負傷者はこっちに運べ!!』
『ネクロス軍が………もう、ここまで………』
「―――――っ!!」
目の前で古い鎧に身を包んだ兵士たちが、バタバタと駆け回っていた。
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