やさしい世界の渡り方

2/87
13704人が本棚に入れています
本棚に追加
/818ページ
私ただいま絶賛ふぁんたじーを経験中でございます。 ことの始まりはこうだ。 年が明け毎日がエブリデイもといホリデーな俺はいつものように深夜までパソコンをいじりゲームをして夜明け直前に寝た。 そして目が覚めると違和感を感じた。 「なぜ空が見える?」 おかしい。俺は家の中の自室で寝ていたはずだ。別に夢遊病でもない。 立ち上がりまわりを見渡す。 「どこだここ?」 うっそうと生い茂る森。視界に入るものは木、木、木。それ以外に存在するものはない。 「なんだまだ夢を見てるのか」 不思議な夢だ。起きたらみんなに話してやろう。 そう思い頬をつねる。 「いてっ」 痛い。 「…………」 えっ? なんで夢なのに痛い?いや、もしかして 「夢…じゃない……」 そこまで考え付いて愕然とする。 どこかもわからないところに一人でいる。 この事実に軽い絶望すら覚える。 驚き過ぎてかえって冷静になるレベルで驚いた。そして記憶を掘り返すこと数分今に至る。 「とりあえず森からでないと……」 俺はまずすべきことを始めることにした。 歩いていればいずれは外にでられる。はずだ。
/818ページ

最初のコメントを投稿しよう!