†1章 あー、サンタが妹くれないかなとはふと考えた†

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妹「まあサンタの力も無尽蔵じゃないからさ、制限時間があるみたい」 男「いつまで?」 妹「来年のクリスマスまで」 男「結構長いな」 妹「サンタの力なめんな」 男「いや、凄いのかよく分からないけどさ」 妹「だからまあ、一年間よろしくね」 男「ん、まあ妹が出来て嬉しいよ」 妹「そうだったら私も嬉しいけど」 男「よろしく、妹」 妹「いやいやこちらこそ」 兄「……プレゼントとかはひとまず置いといて、どいてくんない?重いんだけど」 妹「重いって言った!女の子にそれは禁句だよ兄ちゃん!ひどい!ひどすぎるっ!」ポカポカ 兄「ちょっ…痛い!ごめん!あやまる!重いなんて言ってごめん!軽い!軽いから!」 妹「分かったならいいよ、許してあげる」 兄「ありがとう……で、なんでプレゼントがお前なの?俺サンタさんに頼んだ覚え無いよ?」 妹「サンタさんはなんでも知ってるのです!故に!兄ちゃんが私の事を大好きな事ぐらいお見通しなのです!」 兄「大好きって程好きではない!前言撤回しろっ!」ガシッ(ヘッドロック) 妹「いだだだだ!痛い!兄ちゃん!それはないっ!ギブ!ギブアップ!」 兄「ギブアップは分かった、けど、まだ前言撤回してないぞ?」 妹「分かった!前言撤回するっ!だから離してっ!痛い!」 兄「いいだろう」パッ 妹「あー、痛かった……でもまあ兄ちゃんに包まれていたから少し幸せだったよ」 兄「コイツ……Mかっ!」 妹「で、私はあなたのことをなんて呼べば良い?」 男「え、うーん…好きに呼んでいいよ」 妹「あなたの名前は?」 男「男だけど」 妹「じゃあ、男」 男「いやいや待て待て」 妹「どうかした?」 男「俺には妹なんていたことないし、妹のなんたるかって全然分からないけど」 男「でもなんかそれは違う気がする」 妹「そんなこと言われても」 男「もっとこうさ」 妹「好きに呼んでいいって言ったくせに」 男「…ごめんなさい」 妹「呼び方の候補をちょうだい」 男「候補ですか」 妹「無ければ男で決定」 男「ちょっと待ってすぐに考える」 妹「そんなに嫌なんだ」 男「妹の呼び方といえば、『お兄ちゃん』とか『兄さん』とかかな」 妹「お兄ちゃん…兄さん」 男「あとは『兄貴』とか、変化球で『にいに』とか」 妹「あにき…にいに…?」 男「まあいろいろあるけど、例はこれくらい」 妹「うーん」
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