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妹「ない、はず」
男「よし、じゃあ行くぞ」
妹「あ、ちょっと待って」
男「なんだ?」
妹「歯磨きをしてない」
男「良いだろそんなん」
妹「でも」
男「はい、いってきます」
母「いってらっしゃい」
妹「うー…いってきます」
通学路
男「妹が来てからもう二週間か」
妹「そうだね」
男「ちょっとは生活に慣れたか?」
妹「うん、私の生活見てておかしいところある?」
男「まあ無いと言えば嘘になるけど、概ね及第点」
妹「お、おかしいところあるんだ…」
男「世間一般の妹はそんな四六時中兄の後ろをついて回ったりはしないと思う」
妹「しょ、しょうがないじゃない!にいさんを見ていろいろ勉強しないといけないんだから!」
男「まあそうだけど」
妹「勘違いしないでよね、誰が好き好んでにいさんと一緒になんか――」
男「分かった分かった」
男「まあ、思いのほか馴染めてて安心したよ」
妹「私って器用だから」
男「否定はしない」
妹「えへへ」
男「となると、問題はこれからだよな」
妹「そうだね」
男「学校、どうしようか」
妹「たぶんサンタの力で大丈夫だと思うけど」
男「もともと妹が居たことになってるはず?」
妹「はず」
男「全員の記憶を操作して?」
妹「して」
男「つくづく恐ろしいことだな…」
男「で、妹の学年は中学三年生で良いんだな?」
妹「なんで?」
男「いや確認」
妹「中学三年生で大丈夫だよ」
男「それは誰が決めたんだ?」
妹「気分」
男「誰の?」
妹「私の」
男「大丈夫なのかおい…」
妹「なにか問題でもあるかな」
男「まあ一つ言っとくと、お前の見た目は中三には見えない」
妹「え、どれくらいに見えるの?」
男「…小学生?」
妹「それは私の責任じゃない」
男「うん、まあそうだけど」
妹「たぶん、私の容姿はにいさんの意向が反映されてるはずだけど」
男「へ、へえ…」
妹「……。」
男「……。」
妹「…ロリコ」
男「分かった中三で良いよ」
妹「分かれば良い」
男「…これって好感度下がってます?」
妹「下がるほど好感度があるとでも?」
男「……。」
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