猿は木から落ちない。

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「おい、お前ら何じゃれてんの。なんか用事あんだって。」 クラスメートの牧野 光貴(マキノコウキ)が前扉の方を顎でさしながら言った。 前扉から俺達を覗き込むように見ている女の子と目が合う。 誰だろ…。と思ったら、その女の子の後ろから、ひょこっと顔を出したのは、彼女だった。 「おっ春香ちゃんじゃん。おーい!」 すかさず声を上げる秋弘。 「お前っ、いい加減離せっ。」 秋弘の腕をほどいて 二人で彼女ともう一人の女子の方にいく。 「春香ちゃんに愛ちゃん、どしたの?」 緊張している俺を察してか、秋弘が先に口を開いた。
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