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「五十嵐くーん!!」
さっきまでとは違う甘ったるい声で名前を叫んだ。
「うるせぇ。お前また紗英のこと連れ回しやがって」
迷惑そうに眉を潜めながら私に近づいてくる。
「だってこうでもしないと五十嵐君に会えないんだもん!」
それに友達を使うなんて、本当に私達の間に友情はあるのかと疑ってしまいたくなる。
「だからって月1でこいつを巻き込むな」
七海は月に一度くらいのペースで私を騙して合コンに連れて行く。
「この子をダシにすれば確実に来るからさ♪」
そしてその度に七海は勝手に私の携帯から幸人に連絡して。そうすれば必ず迎えに来る。
「てめぇ」
幸人が目的である七海に会うのはかなり本人は嫌みたいだ。
「幸人っ!!」
今にもキレそうなくらいの幸人を制した。
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