相変わらず

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数十分後、タクシーが止まったのは私の家の倍はある大きな建物。 幸人は代金を払うと私の手を握って家の中に入った。 「先に部屋行ってろ」 スリッパに履き替えると繋いでいた手は離され、別々に違う場所に向かった。 幸人はリビングに向かい、私は階段を登った。 奥のドアを開けると見慣れた様子の部屋。綺麗に片付けられていて無駄なものは一切ない。 ドアを閉めて中に進むとベッドに横になった。 ああいった場は苦手だ。 高校のときはそうでもなかったが、女子大に入ってから普段は男の人との接触はほとんどない。 ナンパだって約3年、幸人とちゃんと付き合い始めてからほとんどされてない。 大学は女の子だらけで、外を歩くときはほぼ幸人と一緒だ。 月に一度、七海のせいで合コンに連れて行かれると、必ず幸人が迎えにきて途中退場。その後は家に連れていかれお説教。 お決まりパターン。
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