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ねぇ、君は覚えてる?
ずっと昔に交わしたあの約束―…
―――――
今よりずっと小さかった君は、転んで、泣いてて、
それを見た僕迄、泣きそうになりながら言ったんだ。
『リ…リンちゃん!
ぼくとリンちゃんがおっきくなったら、ケッコンしようね!
それで、ぼくがずーっとリンちゃんをいたいのとか、こわいのから守ってあげる!』
あの時は、「双子」が、結婚できないものなんて知らなかったし、
僕は只、幼心ながらに 君の事が好きだった。
瞳に涙を溜めながら、君は言ったよね。
『…ほんと?
ずっと、リンのことを、まもってくれるの…?』
僕は、そんな事を言う君の額に、キスをして言った。
『うん!ぜったい守ってあげる!』
キスをした後、君を見たら、笑ってたね。
『…やくそくね!リンは、レンの、およめさんになる!』
僕は、あの頃から、何も変わってないよ。
ずっとずっと、
リンしか見えなかった…。
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