0人が本棚に入れています
本棚に追加
ぷろろーぐ
眼下には、今にも崩れそうな崖っぷち。
背後より迫るは、巨大な化け物。
大ピンチな可憐な乙女…………もとい、紫紺のフードを目深に被り、口元に笑みを浮かべる不気味な娘。
逃げ道は、迫りし化け物を倒すしかない!!
娘は振り返り、化け物を見上げる。
「追いかけっこはオシマイね。さようなら」
そう言って崖下へと背を向けたまま飛び降りた。
これには化け物も大慌て、せっかく喰らおうとしていた人間の娘。まさか自ら命を絶つとは……。
悔しさのあまり、大きく咆哮を上げ崖下を覗き込んだ。
最初のコメントを投稿しよう!