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「な、何をするのですよ!?」
「それはこっちの台詞だ!便器に顔を突っ込んで何する気だ!」
「目の前に美味しそうな水があるのです!これを飲まないのは水に失礼なのですよ!」
少女は俺の制止を振り切り再度便器に顔を突っ込もうとする。
「だから便器の水を飲むなあああ」
「水ぅぅぅ!水が目の前にあるのに飲めないなのですぅぅぅ!」
もがく体をガッチリと押さえ込み便器から引き剥がす、そのまま引きずってトイレから離し、足でトイレのドアを閉める事でなんとか少女のモラルというなの人間としての尊厳を守る事に成功する。
「便器の水を飲もうとするな!水なら冷蔵庫にいっぱいあるし、せめて水道が最低でも風呂場のシャワーの水にしてくれ!」
「冷蔵庫?水道?風呂場?それはなんなのですか?」
単語の端々に疑問符が付いてる。まるで知らない単語を聞いたみたいな様子だ。だか見た目からして小学生くらいの少女が冷蔵庫や風呂を知らないなんて事は有り得ない。
俺はいよいよもって少女が土に埋められたショックから記憶に一時的な障害を追ったのではないかという不安と心配にかられた。
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