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桃子は、助けられたことを理解して体が振るえ始める。
そんな桃子の腕を引き晴矢は椅子に座らし、頭を撫でた。
「…今井先輩って、本当に優しいんですね」
「あ、俺の名前知ってる?」
「はい。有名人ですし…」
「ていうか、なんで翔平がキレる展開になったのか説明してくれる?」
「あ、はい」
桃子はさっきあったことを全部、晴矢に話した。
晴矢は日頃から美帆やその他の友達に相談されることが多いため聞き上手だ。
「なるほどね。…で、あんたは大丈夫なの?」
「はい。加藤先輩が助けてくれたんで大丈夫です」
「あんた、名前は?」
「あ…、矢島桃子といいます」
名乗ると何故かまた頭を撫でられる。
晴矢の手はすごくホッとした。
「翔平があいつをなんとかしたと思うから、もう付け回されることはないよ」
「ありがとうございます」
「俺は何もしてないけど…。まあ、なんか合ったら頼って。翔平貸し出すから」
「ははっ、はい」
晴矢の優しさに桃子は自然と笑っていた。
初めて話したのにすごくホッと出来たのだ。
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