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『え、あっ、晴矢先輩と一緒にいたいです!!』
桃子が勢いに任せてそういうと、晴矢はあまりの迫力にビックリしたのか一瞬黙って少しして『ははっ、分かった』と返事をしてくれた。
『明日、桃は午後から暇なんだろ?』
『はい』
『んじゃ、桃の教室に迎えに行くから』
『分かりました。待ってますね』
電話を切ると、飛び上がりたいくらい嬉しさが増す。
「やったぁ!!」
まさか好きな人と文化祭デートができるなんて思ってもみなかったから。
元カレから助けて貰って、晴矢と翔平に声をかけられるようになり、桃子は晴矢に恋をする。
けれど晴矢は彼女よりも友達と遊んでいる方が楽しいらしく、全く彼女を作る気がないように思えた。
友達からは、それでも晴矢の桃子への態度は特別だから何らかの脈があるはずだといつも励まされる。
他の女のことなんて気にせずに自分の気持ちに正直になれば良い、と励ましてくれた親友に本当に良い友達を持ったと泣きそうになったこともあるのだ。
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