the day before.

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ピロリロリ~、とオーブンから音がして彼女は読んでいた雑誌を置いてキッチンへ向かう。 彼女の名前は桃子。 まわりから“女の子らしい”と良く言われる。 お菓子作りが好きで、ぬいぐるみも好き。 裁縫だって苦手ではない。 勉強も運動も中の上あたりで普通。 身長は150センチと少し小さめ。 年上のお姉様方からは良く、癒しオーラがあると可愛がられる。 しかし本人は自分が、良く言えばマイペース過ぎることをコンプレックスに思っていて、しっかりしなければと常日頃から考えている。 「美帆さん、焼けましたか?」 「うん。ありがとう、やっと綺麗に焼けたよ」 「よしっ、じゃあデコレーションしちゃいましょう」 「う~。苦手なんだよね…」 美帆、とは桃子の彼氏の幼なじみ。 桃子は美帆に可愛がられているのを分かっているので、彼女に1番懐いている。 美帆にも彼氏がいて、今2人で明日のバレンタインデーに向けてチョコレートケーキを焼いているのだ。
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