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お昼の1時過ぎ、桃子が図書室へ入るとクーラーが効いているのかとても涼しくてホッとした。
軽く額にかいていた汗を拭いて、適当な席に座り課題を広げる。
「よしっ。やるぞ!!」
図書室の中には、昼寝をしているらしい1人の男の先輩の姿。
先輩だと分かったのは上履きの色。
顔を伏せているため、誰だか分からなかった。
今日は夕方から予定があったため、桃子は3時までには終わらせようと集中する。
3時まであと30分程度、一息つこうと背伸びをしながら先輩の姿を見る。
桃子が来てからずっと寝つづけているのだ。
「夏休みなのにわざわざ何しに来たんだろ。まさか、涼みに?……なわけないよね」
小さな声で自分にツッコミを入れる。
そのとき、ポケットに入れていた携帯が振るえた。
メールだと思い、内容を確認すると恐怖で動けなくなる。
「なんで…?」
メールアドレスを変えても変えてもメールが来る。
相手は元カレ。
メールが来るだけなら良いけれど、その内容が今日は一段と怖かった。
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