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『学校にいるんだな。
図書室か。
また誰も来ないような所を選んだな…。
今から会いに行くよ。話し合おう?
ゆっくり、2人だけで
…ゆっくりな。』
その人とはクラスは違うが同じ学校で、もう別れて4ヶ月にもなる。
付き纏われて怖い思いをしているのに、助けてくれる友達もいないこの図書室に今からやって来るという。
そこから逃げ出せば良かった。
けれど、桃子にはもう元カレは恐怖の対象で動くことが出来なかった。
それから5分もしないうちに図書室にそいつはやって来た。
「桃子、連絡くれないから心配したんだぞ」
「心配って何?別れたんだから付け回さないで」
「付け回す?誰が?」
「あんたよっ。気持ち悪い!!」
なるべく近付かないように、机を挟んで話す。
「気持ち悪い?彼氏にいう言葉かよ」
「彼氏じゃない。もう嫌なの。もう近付かないでっ」
そう言って逃げようと扉の方に行くと、腕を捕まれてしまう。
「とにかくゆっくり話し合おう」
「嫌っ!!」
手首を強く握られ、激痛が走った。
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