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親父は急ぎ足で神坂家を後にした。
あれでも取締役なんてスゲーな。
「あれ?お父さんもう行っちゃったの?」
逝っちゃったよ。
今度は親父とすれ違いでこれまたスーツの姉が入ってきた。
「おはよ秋英。面接は…そう……。不採用だったのね…も~しっかりしてよ。神坂家の長男のくせに。」
あ~?だからなんで知ってんだよ。俺はまだ一言も言った覚えはねーよ?
なんなのこの子達…
「わりーかよ…」
「早くあんたも働いて家にお金いれなさいよ!」
朝からギャーギャーうるさい女は神坂家の長女。神坂舞25歳(みさか まい)会社員。俺とは年子。結構モテるらしいけど俺から見ればメスゴリラ。
「殺すよ」
「ごめんなさい」
って、えぇ…嘘でしょ?
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