4.語らう日

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「話してくれるかな?」 「さあ? ひとまず粘り強くやってみりゃいいんじゃね?」 「……あ、ごめん」 いきなり謝られた。 ちょっと呆気にとられていると、皇はにこりと笑う。本日初めての、日だまりを思わせる笑顔だ。 「『世話ばっか焼いてんじゃねぇよ、タコ』って、マオが」 続けて飛び出した伝言は、あまり温かいとは言えなかったが。 「……予想してなかったわけじゃねぇけどさ」 しかし、よく考えるとおかしな話だ。 あまり表に出さないとはいえ、マオは皇のことを大事に思っている。でなきゃ精神崩壊を防ぐはずがない。 今のマオの言葉は、その意に沿ったものとは言えない気がした。 暗に「放っておけ」と言われてるようで、何だかしっくり来ないというか、意外に思ってしまう。 「でも……うん、そうだね! 頑張って聞いてみる!」 あれこれと首を傾げるオレを他所に、皇はマイペースではしゃいでいる。 「神崎君も笹原君も、ありがとね!」 「ん……ああ」 「オレは大したこと言ってねぇよ」 気のない返事と安堵したような苦笑に、皇は嬉々として頷いて食事に戻った。
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