隣のアイツ

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まあいい。 気を取り直そう。 だって今日は記念すべき一周年だから!! 苛立ちつつあった私の気分は落ち着きを取り戻し、逆にワクワクしてきた。 さて今日の晩ご飯は少し豪華にしようかな。 一年前は出来なかった料理を作ろうじゃないか。 "豪華"と言う文字を脳内で検索する。 ハンバーグ? しか検索に引っかからない。 自分でも悲しくなる。 なんで豪華なのにハンバーグなんだ。 確かにお肉は高いけど。 どちらかというとご馳走じゃないか? それにひとりでハンバーグを食べるのか。 まあ、ハンバーグは好きだし簡単だしもうハンバーグでいいや。 そうと決まれば早速買い物へ行こう。 えーと、財布財布。 机に置いてあった財布の中身を確認し横に置いていた買い物袋を持つ。 忘れ物はないかな。 確認するように財布と買い物袋、家の鍵、携帯電話を順番に握りしめ確認する。 よし、と気合いを入れて外にでると 目の前には見たくもなかった人がいた。 「お前、買い物行くの?」 またコイツか。タイミング良すぎ…というか、待ち伏せされていた気もするけど。 .
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