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それから,数日後。
校長…というか沼田兄弟に呼び出されたキク乃は,校長室に来ていた。
「ご苦労だった。解決出来て何よりだよ!!」
「もういつもの事なんで気にしないで下さい。」
キク乃が小さく笑うと校長も微笑む!
…行方不明事件は,キク乃のおかげで解決し学校全体も次第に落ち着きを取り戻していた。
「みんな無事で良かった!」校長は,ほっと一息つく。
その様子を見ていたキク乃は,ふと思う。
「…前に聞こうと思ってたんですけど,なんで順位を張り出してるんですか?」
「張り出す理由?…特にないよ。」
沈黙。
「…はあ~!?ないんですか?だったら張り出さないで下さいよ!!今回の問題は,それが原因なんですから!!」
校長が焦って頷くのを見て,キク乃は笑いを堪えながら一礼して校長室を後にした…
教室に戻ると,一斉に男子がキク乃を囲む!
「さすがは世間を賑わす名探偵!」
「僕の心も解いて下さい!」
うざさ100%のアピール。
キク乃は,完全に無視しながら自分の席に座る。
「おはよー!!」
「おはよー!!羽音。」
そこには,満面の笑みの羽音がいた…
"喧嘩凶"じゃない本当の粉雪羽音が……
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