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店員さんはすぐにタオルを持ってきてくれた。
ふわふわしてて凄く気持ちいい。
「……来て早々、すみません……」
「いえ、いいですよ。大変でしたね」
少し笑われて、自分の気の毒っぷりが少し恥ずかしかった。
「ゆっくりしていってくださいね」と言い、店員さんはカウンターに戻っていった。
お言葉に甘えて、入口に1番近い席に腰を下ろす。
……椅子が濡れちゃうかも、とか思ったけど、まあすぐ乾くでしょ、と。
無言で髪を拭く。
無言。
今店の中には私と店員さん二人しかいないから仕方ないんだけど。
音楽がかかっているせいかは分からないけど、沈黙が続くのに気まずいとかは全然感じなかった。
逆に、この静かさが落ち着く。
わしゃわしゃとタオルを擦りながら、チラッと店員さんを見る。
いくつくらいだろう。20代……くらいかな。
若く見えるけど、それにしては随分落ち着いた雰囲気で、どうにもよく分からない。
オレンジがかったような明るめの茶色の髪が、妙に印象強い。
染めてるのかな……髪色はチャラそうだけど、それにしては落ち着いてて優しそう……。
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