第二章

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「だってよ。学生は恋愛が仕事みたいな感じじゃん。」 「…ゴホッ……ま、まぁそうだけどさ」 僕にもちょっと気になる人もいるし。 「んで…海斗の好きなやつは誰?」 「ブゥーッ!!」 …なんだこいつ。やっぱり読心術でも使えんのか?なんかこいつには言いたくないけどこのままでも諦めてくれなそうだし… 「俺は海斗が話すまで絶対に諦めないからな。」 ……ったく。しょうがねーな。 「…わかった。話すから静かにしろ。」 「…んで誰?」 「…………伊吹…奈々さん。」 「…あの女か…」 このやろう!奈々さんのことをあの女だと!!…僕の心の中のものが今!!ふつふつと怒りを…………ん?…蒼真は奈々さん知ってるのか? 「…蒼真。……伊吹…奈々さん…を知ってるの?」 「……ちょっとな。」 「ふーん。話したことは?」 「…あるっちゃある。」 ……はぁー……。…いいな。僕みたいな地味でチキンのやつは話し掛けたりできないもんな。……でもまだ奈々さんをあの女と言ったことは許してはいないが、それにしてもなんだか返事が曖昧だな…。 キーンコーンカーンコーン。 「…昼休みが終わりだ。教室に戻れ海斗。教師が来るぞ。」 「蒼真は?」 「…俺はサボる。…教師に聞かれたらなんか言ってごまかしとけ。」 「……わかった。……んじゃ。」 「……あぁ。」 ……………。~
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