第三章

3/13
前へ
/37ページ
次へ
~「やっぱり寒いなぁー。」 「…そうね」 ただいま帰宅中であります。僕の隣には奈々さんがおります。さっき校門をぬけたところに奈々さんがおりまして、話かけてみると、なんと家の方向が同じでありました。 つかこの頃の僕、おかしくね。自分でも自覚しちゃってますから。 「奈々さん?」 「……何よ。」 「僕の性格ってどうですか?」 「変態。」 …グッ……即答。ま、まぁしゃーないよな。自分でも最近変態なんじゃないかなとは思ってたから。…… 「奈々さんは性格めっちゃいいですよね。」 「………。」 …グッ……シカト。ま、まぁしゃーないよな。僕の言い方が悪かったからな。 「そういえば奈々さんは…『うっさい!!黙って歩けないのかお前は!!』……」 あーもー無理。奈々さん、いやもう奈々。こいつ見た目は世界で一番美しいと思ってたけど、性格が世界で一番きたないわ。 「奈々。出会ってから間もないけど言わせてもらう。」 「何いきなり呼び捨てにしてんのよ。」 「いいだろ別に。今はそんなことじゃない。お前の性格、直したほうがいい。正直、イライラするから。」 「………。」 あれ、おかっかしーないつものように言い返してこない。言い方はかえたけどそんなに強く言ったわけじゃないのに。 「おい、奈々……」 「……グスッ。」 えっ? 「…ウッ……グスッ。」 ……泣いてる。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加