第一章

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「……は~めんどくせ~」 「なんか言ったか?」 「いえ、なにも。」 朝、僕の席にいたやつだな。同じクラスになったんだ。 「自己紹介をしろ。」 「蒼真です。よろしく。」 ザヮザヮ 「…ねぇなんか、かっこよくない?」 「うん。ちょっと私のタイプ。」 「静かにしろ。蒼真の席はあそこな。」 「…はい。」 「これでホームルームを終わる。」 「きりーつ、礼、着席。」 ザヮザヮ 転校生か~まぁよくあることだし、いつもどうりにしてればいいや。 「本当にそれでいいのか?」 …!?……空耳か。~ ~キーンコーンカーンコーン。4時間目終了のチャイムだ。…屋上に行くか。どうせいつもどうり、人はいないだろ。~ ~今日の昼食はパンだ。僕は米とパンだったら断然パンだからな。それにしても…さっきの空耳はなんだったんだろう?別に気にすることはないんだけど。でもなんか気になってしょうがない。なんだっけ?「本当にそれで…。」 「本当にそれでいいのか?」 …!? 「変えようとは思わないのか。」 …はぁ~… 「何をだよ!!」 「変えようとは……」 「だから何をだよ!!」 「…いつもどおりの生活を!!」 …!!……はぁ~…… 「変えられねぇーんだよ!『僕一人』じゃ!!僕一人があがいたってなにも変わりはしねぇーんだよ!!」 ……そうか。…『わかった。』 …なんだってんだよ!…くそっ……………教室に戻るか。ザヮザヮ、いつもどうり賑やかな教室だ。『いつもどうり』…ちぇッ。最も嫌いな言葉になっちまったな。
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