第二章

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…いや、今の風は自然の風じゃない。なんか…よく言葉で表せないけど…いつもと違う感じだった…。何となく蒼真の方を見てみた。そしたら蒼真がいつも持ち歩いている『物騒なモノ』の置いてあった位置がずれていた。見間違えとかではなかった。また誰かが僕のことを狙ってやってきた。そうだとして、敵はどこにいるんだ?…まるで僕の心が読めるかのように蒼真が言ってきた。 「後ろ…見てみろ。」 ……。大量の血を流している黒い服を着た男が…何かに斬られたあとを残して倒れていた。 …。これを見るのは二度目だ。まだ二度目のはずなのに…慣れてしまっていた。 「…蒼真。前、聞くの忘れてたけど、これ蒼真がやったんだよね。」 「…そうだ。おまえを守る為にな。」 だから女子に言えって。 ……!?…男が…消えた? 「…蒼真!!男が消えたぞ!」 「そりゃそうだろ。俺が斬ったやつは刀に血を吸われて残りの体は分解されて消えていくんだ。」 だから前来た男も次に屋上に来たときに消えていたのか。 「つーかよ、せっかく学校にいんだからもっと楽しい話をしよーぜ。」 いきなり蒼真が話題を変えてきた。僕はさっき飲んでなかった牛乳を飲みながらその話題にのってやった。 「ジュー…例えば?」 「海斗の好きなやつとか。」 「ブゥーッ…ゴホッゴホッ……なんでそうなるんだよ!!」 びっくりして牛乳吐いちゃったじゃないか。…下品だ。
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