厄介事

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「そ、そうなんだ」 「うん…」 セルスはその璃玖が頼もうとしている量に、苦笑いするしかなかった。 「でも…今は奢ってもらうから…少し減らす」 「あ、いや…お金の事は気にしないで良いよ」 「そう?……ありがと」 璃玖はセルスにそう言うと、自分が最初に決めた料理を注文した。しばらくして、料理がどんどん運ばれて来る。その量は、テーブルいっぱいにギリギリ乗る位だ。 「本当にこれだけ食べれるの?」 「大丈夫…いただきます」 璃玖は手を合わせた後、ゆっくりと食べ始める。セルスはその様子を見ていたが、ゆっくり食べているはずなのに、璃玖の前には次々と空いたお皿が積み重なっていく。 そして、一時間もしない間に全て食べ終えてしまった。 「ごちそうさまでした…」 「すごい…本当に食べちゃった」 料理を食べて満足している璃玖を横目に、セルスはその量を食べ切った璃玖に驚いていた。 「実はあれでも…腹八分目」 「ええ!?まだ満腹じゃないの!?」 更にセルスは璃玖の一言に驚かざるを得なかった。 「うん…でも今はこれ位で良い」 「そう…じゃあ勘定して外に出ようか」 「そうだね…それにしてもさっきから…視線がすごいんだけど」 璃玖は店の中に入ってから今まで気にしていなかった視線に、ようやく気付いた。
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