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「ん……何か、背中痛い…」
背中の痛みとともに、神谷璃玖(かみやりく)は目を覚ます。璃玖は十五歳の高校生である。
「土…?何で地べた…しかも外で寝てるの…?」
璃玖は手で地面を触ると、反対の手で蒼色の長い髪を掻いて何が起きたのかを考える。ちなみに髪の色は地毛、目の色は淡いブラウン。
「…まあ、良いか…」
しかし璃玖は考える事が嫌いな性格なので、考えるのをやめすぐに立ち上がる。そして、何かないかと周りを見渡す。
すると、璃玖のすぐ横にはリュックサックが置かれていた。璃玖はそれがすぐに自分のリュックサックである事に気付き、手に取った。
「中に制服が入ってる…」
璃玖はリュックサックの中から制服を取り出すと、草むらを探し、誰もいないのを確認して着替えた。
「とりあえず、昨日の出来事を思い返そう…」
昨日の出来事…
「それじゃまた明日ね、璃玖~」
「うん…また明日…」
帰り道、友人と別れた璃玖は、そのまま家へと帰っていった。
家に帰ると、璃玖は庭に干してあった洗濯物を取り込み、夕飯の支度をした。家には璃玖一人だけで、両親はいなく、兄弟もいない。
夕飯を食べ終えた璃玖は、一人暮らしにしては結構広いリビングでのんびりしていた。
「後はお風呂入れるだけ…」
時計を見て、璃玖は風呂を沸かしに行く。
「明日の準備は終えたし、寝よう…」
風呂が沸き、入り終えた璃玖は明日の学校の準備だけすると、すぐにベッドに入って眠りに着いた。
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