23人が本棚に入れています
本棚に追加
「よし、じゃあぱぱっと移動しようか」
「何か…ゲームでありそうな台詞」
璃玖はミラの一言を聞き、そう呟かずにはいられなかった。
「げえむ?」
「…気にしないで」
ミラはゲームの事を知らないらしく、璃玖の言葉に首を傾げていた。
「よし、じゃあ移動するよ。ムーヴ!」
「直訳…移動」
ミラが魔法を使った時に、またしても璃玖は呟いた。
「到着したよ」
「おお…イッツアゴージャス」
「私初めてお城に来た…」
城に着き、璃玖とセルスは城を見てそれぞれ呟いた。
「あはは、それじゃ中に入ろうか?」
「…うん」
「うん」
ミラに連れられ、二人は城の中へと入っていった。
『お帰りなさいませ、魔王様』
『!?』
二人は城の中に入った途端に、大量の召し使いやメイドの出迎えに驚く。ミラは分かりきったような顔をしていた。
「お出迎えご苦労様、皆。あ、ご飯の準備お願いしていい?」
「はい、かしこまりました」
「おお…これが魔王の風格」
璃玖はミラの指示に、これぞ頂点に立つ者の威厳かと言わんばかりに感動した。
「あはは、そんな事はないさ。むしろ金持ちの顔っぽくない?」
「あー、私それ何となく分かる」
「お帰りなさいませ…ご主人様…的な?」
「そうそう、そんな感じ♪」
三人は歩きながら、そんな他愛もない話をしていた。そして、食堂へと着いた時、璃玖とセルスは驚愕する。
最初のコメントを投稿しよう!