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今…
「確かに…昨日布団に入って寝たはず…」
璃玖は布団で寝た事を再確認しながら、周りを見渡す。しかし、考え事が嫌いな璃玖は、やはり考えずに行動する事にした。
「とりあえず歩けば…何処かに着く……?」
璃玖がその場を離れようとした時に、何かが目に止まり、立ち止まる。璃玖が目にしたもの、それは木に立てかけられていた木刀だった。
璃玖はすぐにその木刀を手に取った。
「これ…私の木刀…さっきのリュックサックといい、何でここに…?」
璃玖はさすがにこの不思議な出来事には考えられずにはいられなかった。何故こうも自分の私物が近くにあるのか、何故こんな場所にいるのか…
しかし璃玖は歩けば答えが見付かると、勝手な解釈をして歩き出した。
だが…
「…お腹空いた」
何も食べていなかったため、空腹のため璃玖は歩いてすぐに座り込んでしまった。
「…というか、こんな場所あったっけ…?」
璃玖は周りを見渡しながら、全く見覚えのない風景に違和感を感じる。自分は今、何処にいるのだろうと。
「とにかく…何かないか……な…?」
「グルル…」
璃玖が食べ物を探そうと空腹を堪え立ち上がった時だった。璃玖は動物の唸り声がしたのを、聞き逃さなかった。
「ウワァァ!」
「…悲鳴もした?」
璃玖は唸り声の後に聞こえてきた悲鳴にも反応し、考える前にその方向へと向かっていた。
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