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「んっ…」
次第に頭がボーッと熱に浮かされていく。
唇を離し、再び触れるだけのキスをして、海斗が意地悪そうに笑った。
「…どうして欲しい?」
聞きながら、セーターの中に潜り込んだ手がそっと背筋を撫でる。
ビクッと体が震え、私は恨めしさを隠さない瞳で海斗を見上げた。
「…意地悪。分かってるでしょ?」
「そうだな。遊里の事はお前以上によく分かっている。」
片方の口の端だけを上げて、海斗の唇が私の首に触れる。
ゾクゾクと体を駆け抜ける甘い悦びに、私はそっと海斗の背中に腕を回した。
「…だからって…こんな、腰が立たなくなる程しなくてもっ…!」
情事を終えた直後、書斎のソファーで息を乱しながら訴える。
満足げな顔をした海斗はそんな私の腰を指先で辿った。
「う、ん…」
まだ余韻が色濃く残っている体には、その刺激すら快感になってしまう。
分かっていてやってるのだから質が悪い。
「お前がいちいち可愛いから悪い。…おいで、体を洗ってやろう。」
優しい手が私を横抱きにし、額にキスが降ってきた。
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