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―――バシッ!!―――― 音源は、小十郎の頬を叩いた音だった。 言わずもがな、小十郎を叩ける人なんて限られている。 主君の政宗だけ。 「こ……じゅ……の…ばか…!」 そう、震えた声を出したのは政宗だった。 「政宗さまっ!!」 「で……出ていけ!!出てけ!!二度と俺の前に顔を」 小十郎に手当たり次第に物を投げつける。 ――なんで……こんなことになったをだろう―― ――小十郎だけは、愛してくれていると思ってた―― ――なんで……なんで出ていけって言われたら、素直に出て行くんだよ!――― 政宗は、出て行く小十郎の背中をじっと睨んだ。
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