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ポタポタと落ちてくる、赤い雫が怖くて あぁ 嗚呼 手に伝い流れてくる液体がコワクテ 違うんだ 別に傷付けたいわけじゃない 「……っ!!ちっがう!おっれがわるいんじゃないっ!こじゅが!こじゅろうがっ」 動揺でか幼い頃の口調になる。 「っ…政宗様……」 小十郎の声さえ聞こえない。 「こじゅがわるいんだ!!俺はわるくないっ!!俺は俺は……こじゅが裏切るからいけないんだ……」 そうだよ 「裏切らないって言ったのに」 こじゅは 「裏切ったから……」 ねぇ 「嫌いに……なった?」 ねぇ 「俺の事っ……」 次の言葉は口から出なかった。 出なかった だって、小十郎が抱きしめたから。 「こ……じゅ……ろ?」 「政宗様……」
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