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幸村が風呂に行った後、当然のように部屋には政宗と元親だけになる。
あれやこれやと話しているうちに時間が経ち、8時45分をまわっていた。
この施設の部屋はある程度防音対策をとってある為、少し遊ぼうと思う。
「政宗ぇ、かくれんぼしよーぜ!」
「?」
―――って、わかるわけないか…
「あ~…っと、隠れるんだ。そんで、鬼に見っかったら負け」
「わかったぁ!!」
本当に解ったのかどうかは判らない。
…ま、楽しそうだからいいか。
「じゃ、俺様が鬼やるから」
「うん!」
元気よく何処かに走っていった。
―――さぁ~てドコに行ったんかなぁ~…
何部屋もないが、広さと家具が少しある。
ふと辺りを見回せば、白い動くモノがあった。
――――ヒュ、ヒュ…ピクピク…
ソファの陰から尻尾と耳が動いているのが見える。
ま、本人が気付いてないから、気付いてないフリをしよう。
「政宗はドコ行ったぁ~?」
わざとらしいが、まぁいいだろう。
こっそりとソファの横に立ち、後ろから抱き込む様に捕まえた。
「「ひゃっ!!!」」
「政宗みつけたぜっ!」
「みゃっくりしたぁ……」
驚いている政宗をそのまま抱き上げる。
そして、やけに軽いことに気付いた。
―――大丈夫か…馬鹿みてぇに軽ぃ…
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