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空が暁から闇へと変わる頃、俺は自宅へと帰ってきた。
駐車場を見れば、出たときはそこになかった車が停められている。
その車は誰のであろう両親の車だ、その車が駐車場に停められているということは、意味するものは一つ。
両親が帰ってきていると言うことだ。
圭「ただいま」
リビングの扉を開ければ、案の定そこには両親が椅子に座ってテレビを見ながら寛いでいる。
そして妹のあずさと愛犬のミクはと言えば……。
あずさ「ぐ、がっ、ぁぁ……」
ミク「クゥゥゥ……」
揃いも揃ってソファーで寝ている、しかもだらしのない姿勢でだ。
まるで四十のおっちゃんかとも思えるほど、足を広げ口を開きいびきをかいている。
万が一にでも、こんな姿を彼氏にでも見られれば、間違いなく即別れられるだろうな。
それにミクも飼い主同様、雌犬のくせして恥らうこともなく大胆に腹を出して足を広げて、あずさの腹の上で寝ている。
こうなっては、可愛らしさも何もあったもんじゃない。
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