君はいつも。

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「あはは!」 「わ、笑わないでください!」 我慢に耐えられなくなったのか、背を向けて顔を隠し出した。 あーあ。 怒らせちゃったな。 コロコロ表情の変わる彼女を見ていると、どうしてかまた意地悪をしてやりたくなる。 この、ふんわりとした感じ。 言葉にすれば、なんて言うのだろうか。 君といると、自然と空気に溶け込んで場が和んでいく。 「……もう」 今だにクスクスと笑っていると不信に思った千鶴は振り返って頬を小さく膨らました。 「な、なんで笑っているんですか?」 「別に? ただ、君ってホント面白いな~って思って」 「………。」 途端に黙り込む千鶴。 その解答に納得しなかったようで、不満気な顔で僕を見つめた。 「……あ!」 トントントンと、床を歩く音を辿って見れば、一君がこちらに向かって現れた。 少し眠たそうな顔でいながら、頑張って起きているように見える。 「斎藤さん!おはようございます!」 「ああ、おはよう。」 千鶴が駆け寄り笑顔で挨拶すると、いつも難い顔でいる一君も僅かに頬を緩める。 ……ち。 邪魔された。 折角早く起きたのに、こんな早く来られちゃ意味がないし……。 ちょっと不機嫌になりつつも、一君と話ている千鶴をチラリと見やった。 彼女は依然として、楽しそうに一君と世間話。 ……。 なんか、ムカつくんだよね。
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