望みの扉

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バイトの女の子は ファミレスの制服の ポケットから ピンク色の可愛らしい 携帯を取り出して いじりだした... どうやら そのメールを開こうと してるらしい... 声でなくても 上田の言葉を 見ただけでも... 上田を探す為に 走り回って 走り回って 走り回って... 結局、見つからなかった...と 期待した自分を 苦しめてしまいそうだった 「見せなくていい...」 「良くない!」 「........」 「...やめろ」 オレの制止の声を聞かず そのメールを見つけ オレに携帯の画面を 突き出してきた 「止めてくれ!」 顔をそらし 目を閉じて 画面を見ない様にした 「見なさい!」 「や...止めろ!」 無理矢理見せようと 突き出された 携帯を手で払い ピンクの携帯は 地面に落ちて 電池パックが外れ 画面から光が消えた... オレは電池パックが 外れたのに気付かず 携帯が壊れたと思い込み... 裏路地を飛び出そうとした だが... 「弱虫!!」 「意気地無し!!」 「ゴミ虫!!」 酷い言われ様だ... だが、足を止めず 走った...
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