望みの扉

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「私で...よかったら...」 「牧くんが望むなら...私の胸で泣いて良いよ...」 「..........」 「...どうするの.....」 「今なら、間に合うはず...」 オレは頭の中で 話の整理をした... それから一分間 彼女が後ろに抱きついたまま 考えていた... 最初に頭に浮かんだ言葉は "探しに行く" だが、やがて... その考えは消え... 違う考えが 頭の中をパレードしていた そして 最後に浮かんだ 決定した考えは... "探しに行く" そう... オレの考えは... 最初の内に決まっていた 「オレは...いきます...」 お腹にしがみついた 腕は離れた 「...無い胸で泣く位なら...最後まで悪あがきしますよ...」 「...失礼な...」 「でも...あがき切れなかったら...よろしいお願いします...」」 彼女には見えない だろうけど 上田以外に 素の笑顔を向けられた 「任せなさい...お姉さんが面倒見てあげる!」 声がまた泣いていた... 「...お姉さんなら泣かないで下さい...」 「うるさい...」 拗ねた様だ... 「.......」 「何つっ立てんの?早く行きなさい!」
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