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―五十嵐視点―
「ん~、言葉を発する前に居なくなったなぁ...」
「...それに上田の奴...」
「抵抗なく...着いて行く様に走ってったなぁ...」
「...フフフ...フラれた...か」
「あっ!そこのレディ!これからお茶しない!」
諦めも肝心
―牧視点―
今まで
ずっと走っていて
すでに息切れが
酷い状況で
人気のない公園まで
走った
「ハァ...ハァ...ゴホッゴホッ!」
「だ...大丈夫?」
「大丈夫...ゴホッゴホッ!」
「.......」
「上田...」
息を整え
上田の方に向き直した
「........」
オレの言葉が
出てくるのを待つ上田
「...上田...ごめん」
「えっ?」
「オレ...ずっと逃げてた...」
「逃げて...逃げて...」
「...上田を傷つけた...」
「.........」
上田は黙っていた
「オレが――」
「違う...」
「.......?」
「傷ついた...確かに傷ついたけど...」
「........」
「でも...嬉しかった...」
「......!?」
「優太が来てくれた...それだけでも十分!」
「......」
「......」
お互い黙り込んでしまった
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