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開いた携帯の画面は
真っ暗な状態で
光だす様子がなかった
「あれ？電池切れみたいだ...」
「じゃあ、メモとかは？」
大学に使っているカバンにはメモはなかった
あったのは
さっきファミレスでもらった
合計500円と打たれた
レシートが一枚財布からはみ出ていた
「...メモ無いから、さっきのレシートで良い？」
上田は
コクンっと小さく頷いた
オレは
胸ポケットに刺さった
ﾎﾞｰﾙﾍﾟﾝを取り出し
自分の手のひらを下敷きに
レシートの裏に
携帯の
電話番号とメールアドレスを
書き込んだ
「はい！」
上田に差し出すと
ゆっくり受け取った
「うん、ありがと！」
「電話するね！」
そう言って
玄関までゆっくり走って行った
と思ったら
玄関のノブに手を掛けて
振り返った
「また、友達だよ！」
そう言って
家の中に消えて行った
友達...
その言葉が
少し辛い言葉に
感じてしまった...
オレは
上田の家からオレの家まで
５分の道のりを
２０分かけて帰った
今日は
上田に再び出会えて
嬉しかった
だけど
今、イライラしている
上田にではない
自分にだ......
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