再会

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家に帰ると 母さんと父さんが 疲れた様子で ソファーに座っていた 「母さん...」 「あら?帰ってたの?」 帰ってきた事に気づいていなかった 「おかえり」 父さんも疲れてるようだ... 別に家計が厳しい訳じゃないのだが... 母さんいわく オレが大学生活を 不自由にさせない為... さらに 一人暮らしをする様になっても 困らない位に 貯めておくらしい... すべて オレの為に共働きして 夜遅くまで働いて 疲れきったまま 次の日もまた 夜まで働く...... そんな事してまで オレの為になんて... オレはそんな事... 「母さん...」 「どうしたの、優太?」 「オレさぁ、たまには母さんの手料理食べたいな...」 「...そうね、たまにはね」 「じゃあ、作り置きしておこうか?」 「...いや、作り置きなんかじゃなくてさ...」 「出来立てとか...」 本当の事は言ってる... だけど、本当に言いたいのは 母さんに仕事を 辞めて欲しかった... 父さんにも、残業なんかしないで 昔みたいに 笑いながら、家族3人で 母さんの作ったご飯を食べたい それが言いたいだけ...
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