本当の気持ち

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「.........」 さすがに 店長がまたキレる... 「じゃあ、同じので!」 「あいよ...」 伝票を打ち店の奥に消えていく店長 「ちょっ、ちょっと、勝手に決めないでよ!」 「うっさい、お前が早く決めないから店長がまたキレそうになってたぞ...」 「...うぅ」 肩をすくめて小さくなった上田 さっき、店長が怒鳴った時は 本当は怖かったのだろう もしかしたら あまりの怖さに感情が消えたのかも知れない... まぁそんな事が起きるのかは分からない... 今はどうでもいいか... 怖かったのは 確かなのかも知れない... これなら オレの思惑通りだったのかも 思わずニヤけてしまった... 「それにしても、店長って 本気で怒ると若く見えるね?」 「あぁ確かに、若気のいたりってヤツかな?」 しばらく 店長の話で盛り上がってると 注文したメニューが 2セット、テーブルに置かれた 持って来たのは 店長ではない 見慣れた店員の女の子だった 歳が一つ下なのもあって オレの顔を覚えてくれている 伝票を置いて立ち去る間際に 笑顔を向けてくれたので 笑顔で返した
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