本当の気持ち

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「ふぅ...疲れた」 「おつかれさま...ハイ!」 上田に何か手渡された それは 何とも言えない 微妙な温さになった 缶のココアだった... 「これは...?」 「見ての通り、ココア」 「いや、それはわかって――」 「バイト代!」 「今日1日手伝ってもらったお礼...かな?」 1日分の労働が 缶のココアとは、何とお安い事で... だけど 上田なりの 感謝が入っているなら 別に...良いか 「サンキューな!」 上田はニコッと笑い もう一つ缶を取り出した... ブラックコーヒー... 「おっ、おい...飲めるのか?」 「何事もチャレンジ!」 まぁ、そうなんだが いきなり、ブラックは... 制止の言葉をかける間もなく プルタブを開け 勢い良く口に流し込んだ... 「―――っ!?」 「ケホッケホッ...」 吹き出しはしなかったが むせたようだ... ブラック初めてなのに あんなに勢い良く流し込めば こうなるだろう... 予想はしていたため 持っていた 缶のココアのプルタブを 開けておいた... 「ホラ、これ...飲め」 「ケホッケホッ...」 「あっ、ありがと...」
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