本当の気持ち

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「じゃあ、私の部屋で待ってて」 そう言って 無理矢理オレを部屋まで 押し込んだ 張本人はどっかに行ってしまった 荷物は キッチン、リビングで 置いて来た 気づいたら、持っていなかった それにしても 「オレはどうしたら?」 「帰れないの?」 そこは、女の子部屋 可愛いらしいクマの人形や ハートの形をしたクッション 部屋の真ん中に置いてある 小さなテーブル その上には 普通の男が見るには 気が引ける女性雑誌 洋服がハンガーにかかって キャスターの様な物に 沢山引っかかっている いかにも 女の子の部屋って感じになっていた 昔は何度も来た事があるのだが 昔とは雰囲気が変わっていた 少し居心地悪かった... 「どうしたものか...」 「そう言えば...アイツ今日もバイトじゃなかったか?」 たしか、毎日バイトに入ってた気がする 「良いのかサボっても...?」 「もしや!オレ一人を居心地悪いこの部屋に残してバイト行く気――!」 「今日はバイトは休み」 いつの間にか 背後に上田が立っていた... 「店長が『働き過ぎかも』とか言って一週間休みにされたの...」
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