自分に嘘をつく

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「...わかりました」 店長は ホールに行き オレと上田も 仕事に戻った... 初めての仕事に 初めて感じた労働感 新鮮な気分だった その日の夜は グッスリ眠ってしまった それから 8ヶ月の3分の2は 先輩がファミレスに来て 先輩が帰るまで オレが上田の代わりを勤め 帰った後は 上田も加わった さすがに タダ働きは出来ない... それで オレのアルバイト代は このファミレスでの 飲食をタダ オレは基本的に いつも決まったメニュー ハンバーグのサラダセット それに ドリンクバー 合計500円 他のメニューを 食べようとは 思わないオレは... 毎日来ないと バイト代としては 足りない位になる... だが あまり気にしなかった 理由は自分でも 分からなかったけど 何故か気分は悪くはなかった... ―12月17日― 「...さみぃ......」 「そうだねぇ...」 オレと上田は ファミレスに向かっていた 辺りに クリスマスの飾りが チラホラと見えだしていた 「来週はクリスマスだね」 「...もう、そんな季節か」 興味がないオレは そっけない返事をした
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